通訳案内士の国家資格と取って、いざ仕事をするとなると、どのような1日のスケジュールになるのでしょうか?
そこで、通訳案内士の生活スタイルについてわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
通訳案内士の1日のスケジュール
通訳案内士は、日々さまざまな外国人観光客を日本全国へと案内していますが、その1日の流れは担当する案件ごとに異なります。
例えば、観光目的のお客さまをガイドする場合、
- 「どこに行くのか?何を見るのか?」といった行程はツアーごとに異なる
- ツアーに宿泊は伴うかそうでないかはツアーごとに異なる
これらのことによって、働く時間や場所は異なってきます。
そこで、通訳案内士の1日の過ごし方について、ひとつの例として紹介します。
9:00 出勤
当日の朝、顧客(外国人観光客)が宿泊しているホテルへ迎えに行きます。
基本的に宿泊場所や駅、空港などで待ち合わせをします。
10:00 観光地を案内
外国人観光客のリクエストに応え、日本特有の神社や仏閣、サブカルチャーにいたるまで案内します。
前もってリクエストを聞いておくことで、下調べが十分にできます。
12:30 昼食
昼食をとってもらっている間に、自分も簡単に昼食を済ませ、午後のスケジュールを確認します。
14:00 美術館見学
入館に際して団体券を購入したり、はぐれないようにしっかりと引率を行います。
見学の際のマナーやエチケットなども事前にお伝えしておきます。
16:00 お土産購入
買い物スポットを案内しますが、日本特有のものを紹介すると喜ばれます。
ただし、文化の違いなどもありますから、日本特有のものに関しては見方や使い方などを英語で丁寧に説明をします。
18:00 勤務終了
宿泊予定のホテルへ送り届けて終了です。
仕事を終えて自宅へと向かいます。
20:00 次のガイド案件に向けての下調べ
繁忙期になると、連日ガイドをすることもでてきます。
帰宅後も次のガイド案件のための下調べ、準備、スケジュール確認などを念入りに行います。
23:30 就寝
次のガイドも朝が早いので、しっかりと睡眠時間は確保しましょう。
ガイドは体が資本ですので、健康管理も重要な仕事の1つです。
通訳案内士の生活スタイル
通訳案内士の働く時間は、担当するツアーの内容により異なります。
仕事を依頼しているエージェントにもよりますが、一般的に、1日コースで実働8時間、半日では4時間程度と規定されていることが多いようです。
「朝は9時頃から、夜は夕食前までにツアーを終える」計算になります。
数日にわたるツアーの場合は、夜も含め、ほぼ24時間体制となります。
よって、あらゆるトラブルに備えて、担当顧客と一緒にいる時間は、すべて労働時間になります。
その他にも、ガイドとして案内する場所の下見に行ったり、必要な資料を集めたりと、ガイドの仕事はツアーの前から始まっています。
実際の拘束時間とは別に、こうした準備や勉強も、大切な仕事の一部となります。
通訳ガイドに必要なスキルなどについては通訳ガイドに必要なスキルとは?仕事をするにはどうしたらいいの?にまとめていますのでご覧ください。
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仕事に応じられる生活環境づくり
フリーランスで働くの多くの通訳案内士は、さまざまな職種をかけもちしながら生活しています。
これは、現在の通訳案内士の年収がまだまだ少ないことも原因です。
通訳案内士の年収については通訳案内士の仕事の内容、年収とは?資格はどう生かせるの?にまとめていますのでご覧ください。
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ですが、この仕事はいつ依頼が来るかわからないため、ある程度、時間の融通がきく状況にいることが求められます。
通訳案内士と同じように委託で請け負う仕事や、家で時間や場所の制約が少ない翻訳業、夜の時間が使える学習塾の講師などが適しているでしょう。
稼動日数が多いほど、通訳案内士としての評価の対象となりますので、なるべく柔軟に動けて仕事を受注できる環境を作りましょう。
実際はなかなか難しく、人によっては資格を生かせない状態にあることも珍しくありませんが、旅行シーズンと、閑散期とで、他の仕事とのバランスをうまくとりながら生活する必要があります。