2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、通訳案内士の仕事が注目を浴びています。
外国語を勉強し、日本の文化や歴史など、魅力を外国人観光客にその国の言葉で伝える。
通訳案内士はこれだけを見れば「素敵な仕事」と思われがちですが、実際にこの仕事で食べていけている人はごくわずかです。
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通訳案内士の仕事の内容、年収とは?資格はどう生かせるの?
2020年東京オリンピック・パラリンピックで注目が集まっている、通訳案内士という資格はどんな仕事なの ...
そこで、どうしたら多くの仕事を獲得できるのか、旅行会社、派遣会社、通訳案内士団体、自分のホームページ、それぞれを比較してみたいと思います。
目次
経験者優先の旅行会社、派遣会社、通訳案内士団体
- 旅行会社に登録をする
- 派遣会社に登録をする
- 通訳案内士団体に所属をする
しかし、これらの方法だけでは通訳案内士として「食べていけない」現実が待っています。
旅行会社や派遣会社に登録することのメリット
旅行会社や派遣会社に登録することのメリットは以下の5つです。
- 自分で営業しなくても仕事をもらえやすい
- 全行程を案内できるスルーガイドの仕事ができる
- 新人研修やフォローなどのバックアップが手厚い
- 収入が安定する
- 個人では巡り合えない案件を任される可能性がある
どちらも「会社」ですので、登録をするためには面接などをパスする必要があります。
資格や語学力はもちろんのこと、社会人としての適性などを含めて総合的に判断されますので、コミュニケーションスキルやホスピタリティなどもしっかりと身に付けておきましょう。
通訳案内士(ガイド)に必要なスキルについては通訳ガイドに必要なスキルとは?仕事をするにはどうしたらいいの?にまとめていますのでご覧ください。
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通訳ガイドに必要なスキルとは?仕事をするにはどうしたらいいの?
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、通訳ガイド(通訳案内士)の仕事が注目を浴びていま ...
通訳案内士団体に所属することのメリット
通訳案内士団体に所属することのメリットは以下の4つです。
- 誰でも所属することができる(入会金や研修費などはあり)
- 様々な研修などでスキルアップが望める
- 研修やイベントなどで通訳案内士の仲間ができる
- 所属することで仕事を振り分けられる
通訳案内士業界にはいくつもの団体が存在し、試験合格後に団体による新人研修や様々なスキルアップ研修などで、サポート体制がしっかりしているのが特徴です。
旅行会社や派遣会社、通訳案内士団体のデメリット
旅行会社や派遣会社に登録することや、通訳案内士団体へ所属することにもデメリットはあります。
旅行会社や派遣会社へ登録している人も、通訳案内士団体に所属している人も、どちらも人数が多いので、どうしても経験豊富なベテランから声がかかりやすく、新人にまで仕事が回りにくい現状があります。
通訳案内士団体の場合、年会費だけ払い続け、仕事にありつけないなんてこともありますし、仕事を受注しても報酬から一定の手数料を引かれるなどありますので、これらのことも頭に入れておきましょう。
また、魅力的な研修などのサポートが豊富で、研修ばかり受けている「ノウハウコレクター」になってしまい、お金ばかり出ていくなんてこともあります。
通訳案内士の仕事をもらうには?
- メールの返信や電話の折り返しなどには早急に対応する
- 提出物などの期限を守る
- 業界のルールを守る
- 何事にも臨機応変に対応できるようにする
これらの、社会人として当たり前のことを徹底して、信頼を築くしか手はありません。
また、ガイドした人から良質な口コミをもらえるよう、実力も兼ね備える必要があります(特にホスピタリティを持って)。
自分のホームページを作ってネット集客する
旅行会社や派遣会社への登録、通訳案内士団体への所属は最低限必要なことです。
しかし、仕事が思うように受注できなかったり、閑散期に仕事を受注できなかったりする場合、収入の減少に直結します。
また、主婦の方や兼業で通訳案内士の仕事をしている人にとって、さらに自分で営業をして仕事を受注するということは、営業の時間がそもそも取れなかったり、営業自体が苦手だったりと難しいようです。
そこで、積極的に活用したいのが、自分のホームページを使った集客です。
自分のホームページは24時間365日集客をしてくれる
自分自身が通訳案内士の仕事を受注するために営業をした場合、最大でも朝起きて夜寝るまでの時間しか営業はできません。
しかし、一度自分のホームページを作ってしまえば、インターネットが繋がっている間は24時間365日あなたに代わって集客をしてくれます。
また、自分が得意なガイド方法やプランなどを作って販売することができたり、価格も自由に設定することができます。
ホームページに必要なことは?
- 好印象を与える顔写真
- パーソナルな部分をアピールできるプロフィール
- 豊富な写真を交えた過去のガイドの様子(ブログ風)
- 連絡先(メール、電話など)
- 経歴、資格
- 支払方法
自分のホームページを作る方法
ホームページを作るというと、「難しいのではないか?」と感じる人もいるかもしれません。
<ホームページ集客で代表的なもの>
- アメブロやライブドアブログなどの無料ブログ
- トリプルライツでブログを書く
- 独自ドメインで自分専用のホームページを作る
まず、アメブロなどの無料ブログにはメリットが2つあります。
- 無料で始められる
- 必要な情報を入力すれば簡単にホームページが作れる
特に、初めてホームページを作る人にとっては抵抗も少なく、始めやすいのではないでしょうか。
- 自分の意図していない広告が表示され、ホームページが見づらい
- ホームページが親会社の都合で使えなくなる可能性がある
- 突然のアカウント凍結などで、それまで書き上げた記事や内容が全て消えてしまう可能性がある
もともと無料ブログは、「ホームページ」を借りている契約になりますので、ブログサービスが突然終了してしまっても、アカウントが凍結されてしまっても文句が言えません。
実際に、突然アカウントが凍結・削除されてしまって、それまでに書き上げた記事が全て消えてしまい閲覧不可(復旧不可能)になってしまった知人がたくさんいます。
トリプルライツは、通訳案内士と外国人観光客を繋ぐサービスです。
この中に「ブログサービス」もあり、このブログの中で自分のガイド歴やプロフィールをアピールしたり、実際にガイドの仕事を受注したりすることができます。
先ほどの無料ブログと同じように、ホームページ内でブログを書くことになりますので、このホームページ自体がなくなってしまったり、ブログサービスが終了してしまうと、連鎖的にあなたのそれまでの活動記録やプロフィールなども消えてしまうということです。
独自ドメインで自分のホームページを作るとは?
独自ドメインとは、「〇〇.com」や「〇〇.co.jp」などの〇〇に入る部分です(アメブロの場合、「ameblo.jp」となります)。
独自ドメイン
独自ドメインのホームページの作り方
- レンタルサーバーの契約
- 希望のドメインを取得
- WordPressをインストール
- ホームページにプロフィールなどを情報をアップする
では、独自ドメインで自分のホームページを作ることのメリットには何があるのでしょうか?
わかりやすいところでは、以下の5つがあります。
- 自分が運営しているので、勝手にアカウント凍結などのリスクがない
- 広告を貼るのは自分なので、訪問してくれた人が見やすいサイト構成が作れる
- 通訳案内士としての収入の他に、広告料などの収入も見込める
- 無料ではないが、低コストでホームページが作れる
- 名刺などにアドレスを記載して、自分自身をアピールできる
独自ドメインでホームページを作ると、アカウント凍結などのリスクが抑えられることを知らない人もまだまだいます。
自分が築き上げたものが突如消えてなくなる恐怖は、無料ブログを利用している人にとっては恐怖以外の何ものでもありません。
無料ブログ内でも広告はありますが、これはアメブロなどの会社側が貼っているもので、あなたに広告料が入るわけではありません。
また、アメブロではアフィリエイトなどの広告を貼ってはいけない規約となっていますので、広告収入は望めません。
広告を貼ることができる「裏技」的なものもあるとのことですが、このような危ない橋を渡ることはおすすめできません。
では、独自ドメインでホームページを作ることのデメリットには何があるのでしょうか?
- 無料ブログと違い、初期投資に2万円弱のコストがかかる
- 最低限のWebの知識が必要
- 初めての人の場合、ホームページ作成の段階で挫折してしまうこともある
初期投資にはサーバーのレンタル費用(年間約15,000円)、ドメイン代(約1,500円)がかかります。
ただし、これ以外はインターネット環境さえ整っていれば基本的に費用はかかりません。
初めて独自ドメインでホームページを作ろうとすると、手間暇かかることが不安で、もしかしたら外注に出して誰かに作ってもらおうと思うかもしれません。
それも間違いではないのですが、試しに「ホームページ、作成、費用、相場」とネット検索をしてみてください。
そこには数十万円という費用がかかると出てきませんか?
初期投資だけで数十万円をかけるのであれば、少し勉強をして2万円の初期投資で自分で作った方がホームページに対しての愛着もわきます。
詳しい作り方はフリーの通訳案内士が仕事を得るために必要なこと【実は難しくない ”ホームページ運営のいろは” 】にまとめてありますので参考にしてください。
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フリーの通訳案内士が仕事を得るために必要なこと【実は難しくない ”ホームページ運営のいろは” 】
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、通訳案内士やボランティアで活躍したいと考える人が ...
一番いいのは「旅行会社や派遣会社への登録と通訳案内士団体への所属」+「ネット集客」
通訳案内士として仕事をするには、今までと同じやり方では成功するまでに時間がかかります。
通訳案内士の資格を生かして活躍するためには、この2つを合わせて集客する必要があります。
「旅行会社や派遣会社への登録と通訳案内士団体への登録」
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「ネット集客」
その効果は上で説明していますが、今までの集客方法(旅行会社や派遣会社、団体への所属)以外に、ネット集客を併用することで以下のような効果を得ることができるようになります。
- 24時間365日ネット集客ができる
- 独自のプランを作成・販売することができる
- ガイドの価格を自由に設定ができる
SNSを使ってさらに効果的に集客をする
SNSには何がある?
facebookは、自分のプロフィールや仕事観、ガイド風景などをアピールすることができます。
また個人アカウントだけでなく、facebookページも併用するとより細かい情報を世界にアピールすることができます。
※facebookのユーザーは全世界で16億人以上
Twitterは、リアルタイムにガイド風景などをつぶやくことで、より臨場感のある情報を提供できます。
また、同じ職業の人をフォローしたり、通訳案内士を必要としている人とコミュニケーションを取ることもできます。
※Twitterのユーザーは全世界で3億人以上
Instagram(インスタグラム)は、画像や動画などを発信するのに特化したもので、特に若い世代をターゲットにするなら利用したいものです。
※Instagramのユーザーは全世界で5億人以上
旅行会社や派遣会社に登録して、通訳案内士団体へも所属をして、そのうえで自分のホームページで積極的に全世界にアピールすることが、あなたが通訳案内士として活躍することに繋がります。
「旅行会社や派遣会社への登録と通訳案内士団体への登録」
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「ネット集客」